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織工房下地
織工房下地
“織工房 下地は、母である下地ミツの80年以上の経験を頼りに、お願いし、設立しました。もちろん、下地ミツが指導員です”
そう話されるのは、宮古上布意匠伝統工芸士である下地 達雄氏。
公園に面し、どっしりとかまえるこの工房は、締暦52年の下地 達雄氏と、
その母であり織歴なんと82年という下地 ミツさんの、宮古上布の巨匠ともいえるお二人を中心に活動されています。

現在、織工房 下地で織りの勉強に励む方々は3人おられるそうで、真面目に宮古上布に取り組む姿を見て、ミツさんは“元気がもらえる”といいます。
“みなさん心から宮古上布が好きで、自分で織り上げた上布に対して喜びを感じることが出来る素晴らしい方々ばかり。
自立されるまでは私もまだまだ頑張りたい”と、後継者育成に力を入れられていることが伝わってきました。
工房内は琉球藍の特有の匂いで満ちており、織機と締め機の両方の機の音が響きわたる中、
上布と向き合い、ただ手元へと視線を落とすお二人の真剣な横顔がとても印象的でした。

達雄氏に、宮古上布の魅力、そして工房のこだわりをお聞きしたところ、
“宮古上布の魅力はたくさんありますが、私は宮古上布を着ておられる方を見ると、本当に格好が良くて素晴らしい、と感じる。
工房全体の目標としては、藍染めで十字絣の宮古上布にこだわっていきたい”と話してくださいました。
“昔の人に比べると、最近の人は身体も大きく発達してきているので、
巾を広くし、長さも伸ばして今の若い人たちにも親しんでもらえるように対応していきたい”
そう話す達雄氏の表情からは、宮古上布に対する誇りと十字絣への強い思い入れを感じました。

お二人ともとても長いキャリアを持つ達雄氏とミツさん。
ミツさんが織りを始めたのが12歳のころ、達雄氏が絣締を学び出したのが13歳のころだったそうです。
ミツさんは生活のため、そしてご主人を亡くした後は五人の子どもたちを育てていくために。
達雄氏はそんなミツさんを助けるため、そして自立するために宮古上布の世界へと入ったそうです。
大変なことも多くあったけれど、喜びなどの得たものも大きい、とお二人はいいます。
そして、二人で後継者育成に頑張っていきたいという抱負を聞かせてくださいました。
お二人が長年かけて培ってきた知識と経験、そして心と技はこの織工房 下地、
そしてそこから生み出される宮古上布を通じて、多くの人々に受け継がれていくことだと思います。
取材者・文/小池佳子 2008.09
工房内の様子
下地達雄
下地 達雄
〔織工房下地〕
宮古上布意匠伝統工芸士
宮古上布技術保持団体員
13歳のときに“本村 恵祥工房”に入り、宮古上布の世界に入る。
52年、宮古上布、そして十字絣の絣締めに関わってきました。
昔の人に比べると、最近の人は身体も大きく発達してきているので、
巾を広くし、長さも伸ばして今の若い人たちにも親しんでもらえるように
対応していきたいです。400年以上受け継がれてきた、藍の十字絣を
守っていくため、後継者育成に力をいれています。
下地ミツ
下地 ミツ
〔織工房下地〕
大正4年生まれ。
12歳のときに宮古上布を織り始める。
これまでの82年間、宮古上布を織ってきて大変な苦労をしたこともあり
ますし、反対に喜びも山ほど感じることもありました。
今は、良い織り手を育てることに喜びを感じています。
息子の下地 達雄と二人で織工房をしていますが、織工房をすることで
生徒さんたちから元気をもらい、この子たちを絶対に自立
させるまで頑張るぞ、という気持ちでいます。
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