宮古上布の原料となる糸は苧麻(ちょま、宮古島ではブーと呼ばれる)という イラクサ科の多年生植物の繊維から採られます。 収穫は4~10月にかけて行われ、なかでも5~6月の初夏に収穫できる ”うりずんブー”と呼ばれる苧麻からは、もっとも良質な繊維が採れて良い糸となります。 手入れの仕方によって変わりますが、植えてから大体35日から40日目で、 根元の葉が2~3枚ほど茶色く枯れたころを目安に刈り入れをします。 苧麻はその頃には1,5mほどにまで成長しています。 苧麻は成長すると風に弱く、台風の多い沖縄では折れてしまうこともあり、 折れるとその部分に傷が残り上布として使い物にならなくなるので、 それを防ぐために苧麻を栽培する屋敷には石垣や防風林がめぐらされています。 |
苧麻の根の掘り出しから刈り入れまで 写真クリックで拡大します |
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根の掘り出し | 苧麻植え | 約5日後 |
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| 約10日後 |
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約20日後 |
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| 刈り入れ |
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糸の毛羽立ちを押さえて、強く切れにくいものにするために、 ツングヤマと呼ばれる撚りをかける 滑車のような器具に糸を取りつけ、これを回転させながら、 均一な強さで糸に撚りをかけていきます。 撚りが甘いと糸が弱く織りにくくなり、 また、強いと織る時に絣を合わせるのが難しくなるので、注意が必要です。 |
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撚りかけ作業 写真クリックで拡大します |
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